第1回 ロカボと糖質

第1回 ロカボと糖質

2024/09/20

ロカボ」の提唱者で「糖質制限食」の普及を牽引する山田悟先生に「ロカボ」についてお伺いしました。第1回は『ロカボと糖質』についてです。

 

プロフィール

一般社団法人 食・楽・健康協会 代表理事
北里研究所病院
山田 悟 氏(Satoru Yamada)

医師として多くの患者と向き合う中、食べる喜びが損なわれる食事制限において、いかにQOLを上げていけるかを追求。ゆるやかな糖質制限食=ロカボの考え方を普及させ、糖質制限食の第一人者としてメーカーとの共同開発やメディアでの啓蒙活動などを行う。

 

ロカボの基礎知識


ロカボとは?

ロカボとは、食・楽・健康協会が提唱する「おいしく楽しく適正糖質」を行う食事法のことです。

ロカボは、糖質の摂取をゼロにしない「ゆるやかな糖質コントロール」を基本としています。長期間楽しく、おいしく続けることで、健康的な食生活の習慣化につなげることができます。

具体的には、1食あたりの糖質量を20〜40gとし、これを3食と1日10gの間食にすることを推奨しています。つまり、1日に70〜130gの糖質摂取量が目安です。

ロカボは、極端な糖質制限ではなく、ゆるやかな糖質制限をすることでおいしく楽しく適正糖質を取ることを大切にしています。

血糖値が下がる食べ方「ロカボ」のルールの図

糖質とは?

糖質は三大栄養素「炭水化物」「脂質」「たんぱく質」の中で「炭水化物」に含まれています。糖質は「炭水化物から食物繊維を除いたもの」です。

糖質=甘いものと勘違いされることもありますが、実はそうではありません。デンプンなどの甘くない成分も糖質に含まれています。

食材でいうと、ご飯やパン、うどん、そば、パスタなどのめん類、サツマイモやかぼちゃ、果物、お菓子、ジュースにも多く含まれていますね。

ロカボは、糖質を摂りすぎないようにすることで血糖値の急激な上昇を抑え、体への負担を減らすことを目指しています。

糖質が含まれている食材の図

糖質を過剰に摂取するとどうなるの?

過剰に糖質を摂取すると「食後高血糖」が起こります。

糖質は胃や腸で分解・吸収され、肝臓を経由して血液の中に流れ込みますが、過剰に糖質を摂取すると血液中にブドウ糖があふれて血糖値が上昇します。
その後、過剰なインスリンの分泌を招いて、急激に血糖値が下がります。

こうした血糖値の急上昇、急降下を「血糖値スパイク」といい、体に負担を与えます。さらに血糖値スパイクは倦怠感、眠気、飢餓感を引き起こします。その「飢餓感」から過剰なカロリー摂取を招くリスクが高まります。

昼食後に強い眠気がある、強い倦怠感や手が震えたりする、動悸や頭の後ろがズンと重くなる感覚があるといったことに心当たりがある方は、一度食後血糖値を調べてみてください。

食後にこんなことが体に起きていたら要注意の図

糖質の過剰摂取が引き起こすリスクについて、お分かりいただけましたか。
ロカボが提唱する「おいしく楽しく適正糖質」の食事法を実践して、健康的な体づくりに取り組んでいきましょう。

第2回は「ロカボの効果」についてお伺いします。

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